着物の種類と格その2

 着物の格は、上から、フォーマル用(正礼装)→セミフォーマル用(準礼装)→カジュアル用、となります。ここでは、格ごとの詳細を記述しています。

<フォーマル(正礼装)>

黒留袖

・地色が黒の留袖。結婚している女性の第一礼装
・模様は「裾模様」。裾だけに絵羽の柄がついており、上半身や袖には柄が無い
・白く染め抜かれた紋が五箇所に入る、五つ紋付き
結婚式の披露宴などで、親族が着る
・帯は袋帯を合わせる

色留袖

・黒以外の色の留袖。既婚女性だけでなく、未婚の女性も着られる
・五つ紋の入ったものは黒留袖と同格。親族が結婚式の披露宴などで着る
三つ紋、一つ紋は準礼装。親族以外の立場で出席する披露宴や、格式の高いお茶会などで着る
・帯は袋帯を合わせる

振袖

・未婚女性の第一礼装。袖丈の長さによって、大振袖、中振袖、小振袖に分けられるが、袖が長いほど格式が高い
・成人式、披露宴、卒業式、謝恩会など
・袋帯を合わせる

<セミフォーマル(準礼装)>

訪問着

・女性の準礼装。色留袖の次にフォーマルな着物
・既婚でも未婚でも着られる。
・友人、知人の披露宴、パーティ、お茶会などに向く
・帯は袋帯

付け下げ

・セミフォーマルの中でも、もっともカジュアル(おしゃれ着)に近い。訪問着より控えめで小紋よりよそいき、という微妙なポジション
・友人、知人の披露宴、パーティ、お茶会などのほか、訪問着より少しカジュアルなので、観劇などにも向く
・袋帯か、織り名古屋帯を締める

色無地

・黒以外の一色染めの着物
・用途は幅広く、一つ紋で準礼装に、三つ紋以上なら紋の無い訪問着より格上になる
・友人、知人の披露宴、お茶会、パーティ、祝賀会、入学式や卒業式など
・帯は袋帯や名古屋帯を合わせる

<カジュアル(おしゃれ着)>

小紋

・全体に小さな柄が入った、染めの着物。
・洋服でいうとワンピースにあたる。帯を変えることによって、買い物や映画、食事など、ごく普通のお出かけから、パーティなどのよそ行き向け、セミフォーマルにまで幅広く対応できる
・名古屋帯、半幅帯。袋帯を合わせるとセミフォーマルに。

・染めてから織る、織りの着物の代表。絹織物だが、手でつむいでよりをかけた糸で織るため、独特の腰と風合いがある
・名古屋帯、半幅帯でカジュアルに。袋帯をあわせると、パーティーなどもOK

ウール、綿

・普段着の着物。一年中着られるが、ウールはあたたかいので冬用
・家着やお買い物、映画など、普段、ジーンズをはいていくような場所に
・帯は半幅帯、名古屋帯など
・カジュアルなので、自由な着こなしが楽しめる。ゆかたの次の着物に最適

ウールの着物

 写真は我が家のウールの着物。冬のものだけあって、あたたかそうな色味です。どれも祖母が母に作ったものですが、左から二番目の橙色の着物は、おはしょりがあらかじめ縫いとめてあります。

 祖母の愛を感じます。そのままさっと羽織れるので、家でちょっと寒いときに、洋服の上から羽織ったりもしています。空気をたっぷり含んで、意外なほどあたたかいです。

  ウールの着物が登場したのは意外に最近で、戦後のことのようです。昭和40年代が最盛期とのことなので、まさに祖母がこれを作った頃が、もっともウールの着物が流行していた頃です。

ゆかた

・最もカジュアルな着物
・伝統的には木綿だが、最近では化繊も普及している
・帯は半幅帯、兵児帯
・絹紅梅(きぬこうばい)、綿紅梅(めんこうばい)、麻、綿絽など高級な素材を用いたものも。半襟をつけ、足袋をはけば、着物のように装える。麻や博多織の八寸帯を合わせるとしっとり大人の雰囲気に