浴衣を着よう
すっかり夏のおしゃれ着として定着したゆかた。子どもの頃、お母さんやおばあちゃんに着せてもらったことも含めると、一度も着たことがないという人のほうが少ないのではないでしょうか。
私も赤い兵児帯をしめてもらって、近所のお祭りに行ったことを思い出します。ノスタルジックな香りが漂うのも、ゆかたのよいところです。
私もゆかたは大好きです。自分で着るのも好きですが、それだけでなく、いえ、それ以上に、世の中に、ゆかた人口が多いということが嬉しいです。
ゆかたが、若者に流行のファッションのひとつであるということに、大きな喜びを感じます。着物姿で闊歩する若いカップルは、明るい未来の兆しのように思えます。
カジュアル着物推進党の私としては、こんなふうに、一年中誰もが気軽に着物を着るようになればいいのにな、と思います。
私の浴衣
ちなみにわたしのゆかたはこんなです。例に漏れず、たんすから引っ張り出してきました。


祖母の手縫いです。白地に紺の、昔ながらのゆかたです。
最初はこれを何とかお出かけ着にしようと思って、いろいろ帯をあわせてみました。でも結局、どうやっても温泉場のゆかた以上には見えず、あきらめて家専用にしました。
でも、それでよかったと思います。夏の日、家で過ごすのにこのゆかたを着ていると、この上なく贅沢な気分にひたれます。
ゆかたは最も気軽な着物ですから、家で眠っている昔のゆかたとなると、きっと私のように、外出はちょっと厳しいな、というものも多いと思います。それでもどうぞ一度、引っ張り出してみてください。たとえ外出着にはできなくても、夏の日の家での過ごし方にちょっと彩りが加われば、それだけでもうけもんです。
浴衣の魅力
ゆかたの魅力はたくさんあります。
まず、豊富な種類の中から気軽に購入できるのが魅力です。最近では毎年初夏になると、デパートでもゆかたフェアなどと銘打って、大々的にゆかたを売りだすようになりました。
色やデザインも豊富で、化繊の仕立て上がりなら5000円前後から買えます。広い会場で、店員さんにつきまとわれることもなく、気楽にゆかたをみていると、着物もこのくらいオープンな場所で、気軽に選んで買えるようになればいいのになと思ったりします。
またゆかたは、ほかの着物に比べて、着付けがずっと簡単です。下でゆかたの着付けに要るものをとりあげましたが、小物類もふつうの着物よりずっと少なくてすみます。手順も簡単で、一度覚えれば、自分で簡単に着付けできるようになります。
そして、自由で大胆なアレンジが可能だというのも、大きな魅力だと思います。袖口や裾にレースをつけたり、着物風に着たり、帯結びのアレンジに兵児帯を使ったり、若い人たちを中心に、どんどん新しい着かたが広がっています。個性が発揮できるということは、ファッションに貪欲な世代には、とても求心力のあることです。
業界も相当アグレッシブに打って出ていて、膝丈までのゆかたが提案されましたし、冬ゆかた、なんていうものを打ち出そうとしているという話も見かけたことがあります。
ゆかたはあらゆる意味で親しみやすく、まだまだこれから進化する可能性を秘めています。 どこか排他的な雰囲気が否めない着物の世界ですが、ゆかただけは、間口が大きく開かれています。
これまで着物を着たことがないという人は、ゆかたから入ってみられることをお勧めします。 ぜひぜひ、ゆかたを着てみてください。

